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花粉症

 暦の上では既に春ですが、まだまだ朝晩冷え込む日々が続きます。少し下火になってきた印象があるものの、まだインフルエンザにも注意が必要です。人ごみへの不用意な外出は極力避けることに加え、マスク着用、うがい手洗いは徹底しましょう。
 さてもうしばらくすると今年もスギ花粉の飛散が始まります。今年は例年に比べると少し早目のようで、2月中旬以降から要注意です。花粉症をお持ちの方にとっては憂鬱な季節の始まりですが、きちんと対策を取ることで症状を最小限に抑えることが可能です。
 花粉の飛散が始まったならば、外出の際の注意として木綿のセーターやベストなど、花粉が付着しやすい衣類は控えることが大切です。ウインドブレーカーなど表面がさらさらしているものがお勧めです。そしてマスク着用にサングラス、これだけでだいぶ症状を緩和させることが出来ます。帰宅時には入室する前にブラシで全身を払いましょう。そうすることで家の中に花粉を持ち込まずにすみます。晴れた日に布団を干したくなるものですが、これからの季節は布団に大量の花粉を付着させる結果となります。布団乾燥機などを利用するしかなさそうです。それから帰宅後は必ずうがい、手洗いを忘れずに。
 そして何といってもお薬です。最近は花粉アレルギー症状を抑えてくれるお薬(抗アレルギー薬)が種類も豊富に登場しています。どのお薬もそれなりに効果が期待できますが、一日1回服用のものから一日2回のもの、副作用として眠気があるもの、無いもの等様々です。いくつか試してみて自分に合うものを探し出すと良いでしょう。大切なことは予防内服と言いますが、症状が始まる前から服用を開始することです。まさに今の時期から内服を開始することで、症状の発症をかなり抑えることが出来るのです。
 鼻閉、鼻汁(鼻づまり、鼻水)がひどい場合には、飲み薬と合わせて点鼻薬を使います。主に点鼻ステロイドと呼ばれるお薬を一日1回ないし2回鼻に噴霧します。即効性はありませんが、継続することで必ず効果が出てきますので、根気良く使用してください。鼻づまりの改善に血管収縮薬と呼ばれる点鼻薬があるのですが、連用、多用は要注意です。この手の薬は確かに効果があるのですが、連用すると徐々に効かなくなってくるだけでなく、薬剤性鼻炎という厄介な合併症を起こしかねません。そうなると手術が必要になり、けっこう大変な思いをします。一方で目のかゆみには点眼薬を併用します。コンタクトレンズを使用している方は一度レンズを外してからの点眼が望ましく、少し面倒かもしれませんね。
 この季節になると花粉症に良く効く注射をしてくれと求められることがしばしばです。実はアレルギーを抑えるために強いステロイド注射を行えば、確かに効果は期待できます。ただしステロイド薬は良く効く一方で、実に様々な副作用を持つ薬で、安易に使用するべきものではありません。症状が激烈で日常生活に著しく支障を来たす場合には、期間限定で内服のステロイド薬を使用することはありますが、花粉症に対してすぐにステロイドの注射をすることはお勧めできる治療ではないのです。
 花粉症治療の主役は耳鼻科と眼科と思われがちですが、内科医も十分に知識を持っています。お気軽にご相談ください。