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慢性腎臓病 その2

 腎臓は物言わぬ臓器とも呼ばれ、慢性腎臓病は多くの場合相当進行するまで無症状です。従って腎臓の変調を早期に見つけ出すためにはこまめに検査を受けることが大切です。最も基本的かつ簡単な検査は尿検査です。正常な尿には糖、蛋白、潜血などは見られませんが、腎臓が傷み始めるとこれらに異常が出現します。特に尿蛋白は大切な所見で、尿蛋白が陽性であることは多くの場合腎臓に何らかの障害があることを意味します。尿検査は極簡単で痛みも伴いませんので、是非こまめに検査するようにしてください。一般に市販されている尿検査紙を利用することも有意義です。持続的に尿蛋白が見られる場合には、仮に体調が良くても一度は受診、精密検査が必要です。くれぐれも無症状だからと放置することの無いようにお願いします。
 さて腎臓に問題ありと診断されたならどうすれば良いのでしょうか。ここでは皆様が日常の生活において注意すべきいくつかの事柄に関して説明します。まず食事内容の見直しが必要となります。腎臓を守るためには徹底した塩分制限と蛋白質制限が必要です。特に塩分は1日7グラム未満を目指しましょう。醤油、漬物、佃煮などに含まれる塩分はかなりの量ですので、減塩醤油を使用するなどの工夫が必要です。見落とされがちなものにかまぼこ、ちくわ、ソーセージなどの練り製品や食パン、フランスパンなどが挙げられます。これらの食品を上手に制限しながら塩分摂取量を抑えていきましょう。肉類、魚類や大豆製品も高蛋白食の代表で、過剰摂取に注意が必要です。低蛋白食の実行は慣れるまで大変ですが、最近では蛋白を抑えた特殊食品もたくさん販売されています。詳しくは当クリニック栄養士とご相談ください(栄養相談は随時受け付けております)。次に適度の運動が大切です。肥満があると腎機能が低下することがわかっています。従って運動による減量はとても大切です。無理なく継続できるウォーキングを生活に取り入れるようにしましょう。
 最後に腎臓に関する精密検査についてお話します。尿蛋白が大量に出ている場合、あるいは年齢が若く将来腎不全の心配がある場合には腎生検という検査が必要です。これは腎臓の一部を切り取ってきて顕微鏡で観察する検査です。簡単に受けられる検査ではなく、短期間の入院が必要となりますが、腎臓に関する正確な診断が可能となり、より良い治療を受けるためには必須の検査です。当院では腎疾患に関する最先端病院である仙台社会保険病院と連携を取りながら、可能な限りこの精密検査を受けるよう患者様にお勧めしております。お気軽にご相談ください。