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この先日本が向かう方向は?

 蒸し暑い日が続きます。熱中症対策として、こまめな水分補給と適切な冷房の使用を心がけましょう。炎天下の散歩や運動は危険です。昨日午前中にジョギングに出かけましたが、暑さでバテてしまいました。この季節の運動は朝早くか日が落ちてからの方がよさそうです。

 参議院選挙が近くなってきました。典型的な無党派層である私としては、さてどの党に一票を投じるかと悩んでいる今日この頃です。昨日書いたエッセイです。

 今朝の新聞(注1)を読んでいて暗い気分になった。同新聞が参院選(今月21日投開票)の立候補者を対象に行った重要な政策課題に関するアンケートの結果が掲載されていたのだが、その中に日本の核武装について問うた設問(注2)があった。これに対して自民党立候補者の3%が「核兵器を保有すべきだ」と答えている。「国際情勢により検討すべきだ」「検討を始めるべきだ」を合わせると実に同党立候補者の54%が核兵器検討派だという。自民党以外では、日本維新の会で65%が検討派、その他の政党では9割以上が「検討すべきでない」と答えている。
 あれだけの大惨事を招いた以上、ごく普通に考えれば原子力発電所(原発)の再稼動はあり得ない話だと僕は思う。かく言う僕も先の震災までは日本の電力供給がそのかなりの部分を原発に依存しており、便利な生活を謳歌する以上は必要悪として受忍するしかないとする立場だった。しかしながら昨年全原発が休止して計画停電などが騒がれたにも拘わらず、結局は何とか凌げた日本である。原発無しでもやっていけるのだ。難しい議論は一切必要ない。感覚的というか生理的にもう原発は要らない、素直に嫌だと思うようになった。しかるに最近の動き(先日原子力規制委員会が原発再稼動を見据えて新基準を設定した)を見ている限り、どうもこの国の政治家さん達は一刻も早く原発を再稼動させたいらしい。電気料金が値上がりするとグローバル企業あるいは多国籍企業が日本を脱出してしまい、何万という雇用が失われるなどと説明しているが、どうもしっくりと来ない。何ゆえそこまで再稼動を急ぐのか、その真意は奈辺にあるのか訝しく思っていたのだが、この記事を読んで納得した。つまるところ彼らは核武装したいということか。
 原子力の平和利用などというものを素直に信じられるほど流石に今ではナイーブではないし、原発の技術が核爆弾開発のそれと同義であることも十分に理解しているつもりだ。しかしながら今回のアンケートで自民党立候補者の過半数が核武装検討を是とすることには正直驚きを隠せない。選挙を前にして堂々と核武装に論及してそれに賛成できる(本音を漏らすことができる)ということは、彼らに今回の選挙で、仮に国民の多くが敏感に反応するであろう核の問題が主題になったとしても圧勝できるという確固たる自信があるということだ。選挙前の情勢調査はかなりの精度で当たる。つまり今回の選挙で自民党は「順風」を受け、その勢いを保ちつつ一気に改憲まで突き進む可能性が高い。国民の選択が吉と出ることを心から願うが、基本的に核武装検討を是とする集団に全てを任せるとなると、なんとなく漠然と日本はまずい方向に舵を切って行くように思えてならない今日この頃なのだ。
 核兵器は断固持つべきではない。人間は道具を使う生き物で、ひとたび道具を持てば、何とかしてその道具を使おうと模索するものだと思う。その使用に当たってどんなに厳しい条件を課しても、必ずクリアする。使ってみたくなる気持ちを抑えることは誰にも出来ない。ナイフを携行する習慣のある人は、いつか必ずそれを使う。そういうものなのだ。
「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・ウォー、ノーモア・ヒバクシャ」と叫び続けた故山口仙二日本被団協顧問の想いを無にしてはならない。強くそう思う。

(注1) 毎日新聞 第49417号 平成25年7月7日
(注2) 「問8」日本の核武装について、あなたの考えに近いものを一つ選んでください。
(1) 将来にわたって検討すべきでない
(2) 国際情勢によっては検討すべきだ
(3) 検討を始めるべきだ
(4) 核兵器を保有すべきだ