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早起きは3円の徳

 春分の日を過ぎて、だいぶ暖かく、日も長くなってきました。今年は記録的に桜前線の北上が速く、来週には仙台でも開花が報じられるかもしれません。例年のごとく、桜の木の下でお弁当を広げて一杯やることは適いませんが、是非お花見には出かけたいものです。
 最近よく患者さんから聞かされることですが、コロナが怖くて家に閉じこもっていることが多いと。いわゆる「3密」は確かに感染リスクが高そうですが、屋外を歩いているときのリスクは極めて低いとおもいます。散歩中に感染する可能性など、ほとんどゼロに近いのではとかんがえています。
 今年は桜以外にも、花々の開花が早く、あちらこちらで春爛漫です。是非運動不足の解消をかねて、お花見散歩へ出かけましょう。
 今回のエッセイは、楽しくウォーキングを続けるための一工夫について書いてみました。


 夜明けが早くなってきたので5時過ぎには目覚め、5時半にはイヌたちを連れて散歩に出かける。以前はイヌたちもまだ若く元気いっぱいだったので、毎朝違うコースを選んでかなり遠くまで出かけていたものだが、上の子が11歳を超えた今は途中で何かあっても直ぐに抱っこして帰宅できるよう、自宅周囲の周回コースを淡々と毎朝歩いている。歩いているだけで気分爽快となり、得した気分になれるのだが、実は近くにある公園が宝探しにうってつけの場所なのである。先日も10円玉一つと一円玉三つの収穫があった。この10数年間で千円札一枚、百円玉数枚など、総額千数百円を拾得した。硬貨が落ちている場所には規則性があり、その9割以上は、とあるベンチの下である。この公園にはバスケットボールのゴールが設置してあり、NBA八村塁選手の影響もあってか、最近小学生から高校生までが集ってドリブルやらシュートの練習をしている光景を頻繁に目にする。このゴールの両脇に設置してあるベンチの下が狙い目なのだ。とある休日の昼下がり、何故このベンチ下にお宝が残されるのかじっくりと観察してみた。待つこと10数分、数名の高校生と思しき男の子たちが自転車でやってきて、プレーを始めた。暑くなってきたのであろう、程なくして彼らは次々と着込んでいたウインドブレーカーやら上着を脱いで、無造作にベンチの上へ投げる。どうやらこのときにポケットの中に入っている小銭が零れ落ちるようなのだ。なるほど。ぼくも昔小銭を無造作にジーパンのポケットに入れていた時期があり、ある日気がついたらポケットに穴が開いていて、ほとんどの小銭が消失している事態を経験したことがあった。やはり小銭入れは必要とおもった次第。
 昔から「早起きは三文の徳」は有名だが、それでは一文銭って現代では果たしてどの程度の価値なのかしら。早速ググってみると、どうやら12円相当だという。なるほど、早起きして散歩して100円玉でも拾えば、十分に三文の価値はあるということだ。
 常日頃外来診療で、何とか患者さんにウォーキングをさせようと、あれこれ提案しているのだが、なかなかおもうに任せない。スポーツジムと契約してお金を払うと、勿体ないとかんじて通うようになると言われるが、決してそんなことはない。皆さん早晩さっさと解約してしまう。むしろ、ぼくのケースのように、散歩中にお宝がゲットできれば散歩を継続するモチベーションになるのではないか。しかしそうそう毎回小銭が落ちているはずもなく、何か妙案がないかと常におもっていた。そしてとうとう見つけたのである。
 スマホで「ウォーキング、ポイント」をキーワードにして検索すると、たくさんのアプリがヒットする。今回はそのうちの幾つかをご紹介したい。いまぼくが愛用している一つは「aruku&(あるくと)」というアプリである。歩数の測定が出来ることはもちろんのことだが、歩き回っているうちスマホ画面の地図上に様々なキャラクターが現れる。そのキャラクターをクリックすると、種々の依頼事項(たとえば、4時間以内に3000歩など)が現れる。その依頼をクリアするとポイントがもらえる。ある程度ポイントが溜まると、様々なご当地グルメ品の抽選に参加できる仕組みだ。もちろん抽選で当選する確率はきわめて低く、今のところまだぼくは、何もゲットできていないが、まあ公園で硬貨を拾う確率よりは少し高いのではとおもっている。もう少し着実に稼ぎたいとおもう向きには、「Money Step」というものがお勧めである。このアプリでは、一日1万歩を達成すると3ポイントが付与され、さらに月間20万歩を達成すると追加で10ポイントが得られる。得られたポイントは「トラノコ」というアプリと連携することで、1ポイント1円として投資に回すことが出来る。つまり、毎日こつこつと歩いて一日1万歩を達成すれば、3ポイント×30日で90ポイント、それに10ポイントが加わって、毎月合計100ポイントがゲットでき、年間にすれば1200円を投資に回すことが出来るというわけだ。いかがであろうか、毎日早起きして1万歩を歩けば3円になる。つまり現代版のことわざは「早起きは3円の徳」ということになるのだ。
 ここに紹介した以外にも様々なおもしろいアプリがあり、各人が気に入ったものを利用すればよいのだが、最後に注意点を一つだけ。どうしても「歩きスマホ」になりがちで、ずっとスマホを見つめつつ歩くと、おもわぬ事故に繋がりかねない。十分に注意していただきたい。