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健康保険被保険者証の提示について

 先日自宅すぐ近くの道路を車で走行中の出来事です。前方の信号は青、そのまま進行したところ急に警官二人が飛び出してきて笛を鳴らし、止まれの指示。何事かと思ったら、一時不停止の違反だと言い、反則切符を切られました。よくよく見れば確かに「止まれ」の標識があり、完全に見落とした形です。しかし信号は青だったし、十分に安全確認はしていたし、近所の住民なのだし、隠れていて騙し討ちみたいな取り締まりは如何なものか等々正直心穏やかではありませんでした。しかしよくよく考えてみれば道路交通法というルールがあり、それを守らなかった当方に100%過失があることは明らかで、その違反行為に関してあれこれと言い訳することはみっともないことでした。ルールがあって、その順守を監視、監督する仕事を担う警察官に対して、近所の住民なのだから見逃してくれとか、騙し討ちはするなとか言うことは子供の態度だったと思います。
 長い前置きでした。本題に入ります。受診時に健康保険被保険者証(保険証)を提示されない患者さんが時々おられます。保険証の提示がない場合は原則として保険診療ができません。これは「保険医療機関および保険医療養担当規則」という法律の第3条に明確に規定されている事項です。長いですが大切なことですので転記しておきます。第3条「保険医療機関は、患者から療養の給付を受けることを求められた場合には、その者の提出する被保険者証(健康保険継続療養証明書を含む。)によって療養の給付を受ける資格があることを確かめなければならない。」
 保険診療は健康保険法に基づく保険者と保険医療機関との間の公法上の契約であり、契約外、契約違反とみなされるものには報酬は支払われないという厳然たる決まりがあるのです。
 人間ですからたまたま保険証を忘れるということはもちろんあるでしょう。その際は自由診療扱いとなり、一旦医療費の全額をお支払い頂くことになります。後日保険証の提示を頂ければ、差額はご返却ということになります。
 私が申し上げたいことは、皆さんが保険医療機関である当院を受診される際には保険証の提示が毎回必要であり、それは法律で定められたルールだということです。ルールですから、守らなければなりません。私一人だけいいじゃないとか、長い付き合いなのだから大目に見てとか、時々クレームが寄せられるのですが、それを認めてしまったら、次から次へと認めざるを得なくなり、当院は保険医療機関としての責務を果たせなくなることでしょう。
 ルールはルールです。異論はあっても、ひとたび決めたこと、決まったことは守るのが大人というものだと思います。受診時には毎回健康保険被保険者証の提示をお願いいたします。