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台風の思い出

 台風の動向が気になりますね。今朝の仙台はどんよりとした曇り空が広がり、生暖かい風が吹いています。日課の朝散歩は、終盤になって少し雨が落ちてきましたが、その後は薄日が差して、これを書いている今は穏やかな秋の日を思わせる空模様です。

 子供の頃、台風が大好きでした。学校が休校になるなどという現実的なことよりも、風の音、大粒の雨に何か人知の及ばない荘厳なものを感じていたのかもしれません。長靴を履いて、雨合羽を被って嵐の中、歩き回るのが密かな楽しみでした。

 台風で最も思い出深いものは平成3年の台風19号です。この年春に大学を無事に卒業した私は半年間の研修を終え、また次の半年研修が始まるという9月末に弘前でこの台風(国際名:ミレーレ)と遭遇しました。とにかくすごい風で、夜中にアパートの網戸は吹き飛ばされ、やがて停電しました。今だから白状しますが、この時も私はワクワクしてしまい、近くのリンゴ畑まで様子を見に出かけました。横殴りの雨に、たわわに実ったリンゴは次々と落ち、赤い絨毯のような感じになりました。しばらく見ているうちに、ここまで手塩にかけて育ててきたリンゴ農家の人々のことが心に浮かび、興味本位で見に来た自分を後悔しました。すごすごとアパートに帰り、停電で暗い中、朝まで過ごしたことを覚えています。この台風ミレーレで、津軽のリンゴ畑は壊滅的な被害を受け、別名「りんご台風」と呼ばれるに至ったのです。余談ですが、あれだけの強風にも耐えて落ちなかったリンゴは、その後「落ちないリンゴ」と命名されて受験生のゲン担ぎに人気を博したことも付け加えておきます。

 強い勢力を保ったまま東北地方に直接上陸、直撃するパターンの台風は極めて稀で、本日午後から夕方にかけて厳重な警戒が必要です。私が言っても説得力が無いかもしれませんが、くれぐれも用水路や、川の状況を観に出かけたりしないようにしましょう。