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ペットボトル症候群

 今年の夏は例年になく暑い日々が続き、暦上は秋を迎えた現在も厳しい残暑が襲っています。熱中症により救急搬送された患者数が急増しており、テレビなどでこまめな水分補給を勧めるアナウンスが繰り返されています。
 もとより熱中症や脱水症予防に水分補給は大切ですが、いわゆるスポーツドリンクの多飲には注意が必要です。8月、9月と受診される患者さまに、高血糖、中性脂肪高値、体重増加が多く見られ、その一因としてスポーツドリンクが挙げられます。スポーツドリンクには多量のブドウ糖が含まれていることが多く、確かに吸収は良いのですが、これらを多く飲むと容易に高血糖、中性脂肪上昇、そして体重増加に繋がります。水分とともに多少の塩分補給は必須ですが、同時にブドウ糖を過剰に補給する必要はありません。この点に注意を払わないと、スポーツドリンク多飲に伴う、急性の高血糖を起こしかねず、ひどい場合には高血糖による意識障害を来すこともあります。このような病態をペットボトル症候群と呼び、決して珍しいものではないのです。
 暑い季節の水分補給は、冷たい清涼飲料水ばかりではなく、温かいお茶と梅干、あるいは常温の麦茶などがお勧めです。冷たいものばかりが続くと、胃腸の調子が悪くなり、胃腸炎の一因となります。これから秋にかけて、季節の変わり目に必ずといってよいほど感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)が流行しますので、くれぐれも冷たい飲み物、食べ物の過剰にはご注意ください。